ここ数年、車中泊の人気が高まっていますね。車中泊愛好家としては、仲間が増えて嬉しい限り。その一方で、一部の利用者によるマナー違反が多発しているようです。そこで今回は、道の駅や公共駐車場などで守るべき、車中泊のマナーについて解説します。車中泊のイメージを損なわないためにも、改めて車中泊でのマナーについて考えてみてください。
車中泊でのマナーについて、知ることから始めましょう。
車中泊は、手軽に非日常気分を味わえる素敵な手段。
近年はその手軽さや、車で生活をするバンライフという言葉が浸透してきたことからも、車中泊の人気の高さがわかりますよね。
その一方で、車中泊をする人々のマナーが問われる場面も増えてきました。
ゴミの大量投棄や、公共駐車場でのキャンプ行為など、周囲への迷惑を考えない行動が起こっているようです。
日本RV協会では、「公共駐車場でのマナー厳守10カ条」と題し、車で旅をしている人々が守るべきマナーを示しています。
また、NEXCO東日本では、「サービスエリア・パーキングエリア利用上の注意」として、利用の心得や禁止事項を設けています。
しかし、それでもマナー違反はあとを絶たないようです。
私たちが車中泊をするときに、どんなマナーを守るべきなのかを見ていきましょう。
車中泊で守るべきマナー。エンジンのかけっぱなしやキャンプ行為はダメですよ。
車中泊で守るべきマナー【1】:停車中はエンジンを切る
車中泊で守るべきマナーの1つ目は、停車中はエンジンを切ることです。
停車中にエンジンを切ることは、運転者の基本ですよね。
それでも、エンジンをかけっぱなしにしている車を見かけたことがある人は、少なくないのではないでしょうか。
心当たりがある人も、いるかもしれません。
エンジンのかけっぱなしがマナー違反となる理由は、「騒音」と「排気ガス」です。
エンジンをかけっぱなしにしていると、周囲にエンジン音が響いてしまいます。
特に夜中では、車内で仮眠をとっている人や、近くの住民に大きな迷惑がかかります。
また、エンジンをかけっぱなしにしていると、排気ガスが出続けていることになります。
排気ガスが出続けていると、環境への悪影響はもちろん、排気ガスが車内に逆流して思わぬ事故につながる可能性も。
そのため、車中泊中にエンジンをかけっぱなしにする行為はやめましょう。
車中泊で守るべきマナー【2】:ゴミの不当投棄はしない
車中泊で守るべきマナーの2つ目は、ゴミの不当投棄はしないことです。
道の駅やサービスエリアにはゴミ箱が設置されています。
写真にもある通り、「ごみの持ち込みはご遠慮ください」と書かれていますが、ゴミの不当投棄は多い様子。
NEXCO東日本では、サービスエリアやパーキングエリアの利用において、「高速道路外からの持ち込みゴミを捨てること」は禁止としています。
車中泊で旅をしていると、ゴミは発生するもの。
ただ、適切にゴミを処理することは、最低限のマナーと言えるでしょう。
車中泊で守るべきマナー【3】:残飯や汚水を流さない
車中泊で守るべきマナーの3つ目は、トイレの流しで残飯や汚水を処理しないことです。
私はサービスエリアのトイレを利用したとき、流し場にカップラーメンの食べ残しが流されているのを見かけたことがあります。
見かけたときには、とても嫌な気分になりますよね。
車中泊をする場所によっては、飲み物や、汁物の飲み残しを捨てる場所が設置されていることも。
前述のゴミの処理と同様に、食べ残しや飲み残しも、適切に処理をするよう心がけましょう。
また、車中泊での食事は、汁物を選ばないようにする工夫も大事です。
お湯を使うインスタントの食品でも、ご飯系であれば、スープを残してしまう心配はありません。
私がよく利用するインスタント食品は、モンベルの『リゾッタ』です。
リゾッタは、熱湯を注いで3分、水でも5分で完成するインスタント食品。
パッケージにそのまま注ぐだけなので、ゴミは最小限で済みます。
かさばらないため、持ち運びに便利なところも車中泊にピッタリです。
車中泊で守るべきマナー【4】:洗面所で食器や体を洗わない
車中泊で守るべきマナーの4つ目は、洗面所を適切に使用することです。
道の駅や公共駐車場の洗面所は、キャンプ場の炊事場とは異なります。
そのため、食器を洗う行為はマナー違反ですし、体を洗う行為は完全にNGです。
周囲の人にかなり迷惑がかかるので、絶対にやめましょう。
車中泊では、洗い物を出さない工夫が大事です。
車内で料理をする場合、食器にラップやアルミホイルを敷いて、食器が汚れないように工夫しましょう。
また、前述したモンベルのリゾッタなど、最小限のゴミで洗い物が出ない食品を選ぶことも良いですよね。
体を洗いたい場合は、コインシャワーが設置されている道の駅やサービスエリアを探してみましょう。
コインシャワーが設置されている道の駅やサービスエリアは、アプリやインターネットで簡単に検索が可能です。
車中泊で旅をしている場合であれば、近隣の温泉施設に立ち寄るのも良いですよね。
長期の車中泊では、洗い物を出さない工夫や、コインシャワーの利用など、適切な施設利用を心がけましょう。
車中泊で守るべきマナー【5】:車外に道具を広げてキャンプ行為をしない
車中泊で守るべきマナーの5つ目は、車外に物を広げたキャンプ行為はしないこと。
私はまだ見かけたことはありませんが、道の駅ではときどき見かけるようです。
言うまでもなく、道の駅や公共駐車場はキャンプ場ではありません。
駐車場で調理をするのはもってのほかです。
また、物を広げることで、余計に駐車マスを占領してしまいます。
混雑しているときには、休憩したい人が駐車できないということにもなりかねません。
車内であれば、調理をしたり、食事をしたりしても迷惑はかかりませんよね。
食事をしながら休憩したい場合は、車内で行いましょう。
道の駅や公共駐車場は、あくまでも駐車をして休憩する場所という認識で、利用してくださいね。
車中泊で守るべきマナー【6】:許可なく公共の電源を使用しない
車中泊で守るべきマナーの6つ目は、許可なく公共の電源を使用しないことです。
イートインスペースなどに設置されている電源のように、許可された場所での充電などはもちろんOKです。
しかし、清掃用電源など、施設の電源を無許可で使用することは、れっきとした窃盗罪に当たります。
車中泊での電源の確保は、ポータブル電源を用意するのがおすすめです。
ポータブル電源であれば、スマホやタブレットなど、同時に複数の機器を充電することができます。
また、大容量のポータブル電源であれば、連泊でも安心して使えますよ。
車中泊で守るべきマナー【7】:長期滞在しない
車中泊で守るべきマナーの7つ目は、連泊などの長期滞在をしないことです。
道の駅やサービスエリア・パーキングエリアの位置づけは、あくまでも休憩施設。
宿泊専用の施設ではないので、連泊などの長時間の滞在はやめましょう。
ただし、サービスエリアやパーキングエリアによっては、宿泊施設が併設されていることも。
長距離運転の途中でしっかり疲れをとりたい場合などは、併設の宿泊施設を利用してみるのもアリですよ。
車中泊で守るべきマナー【8】:適切な駐車マスを利用する
最後に紹介する車中泊で守るべきマナーは、適切な駐車マスを利用することです。
道の駅や公共駐車場には、乗用車用や大型車用など、それぞれ決められた駐車マスが設置されています。
しかし、トイレや施設からの距離が近いことや、混雑していることなどから、決められた駐車マスに駐車しない利用者がいます。
また、身体が不自由な人や妊婦さんのために設置された駐車マスを、健常な人が利用しているケースも。
車中泊に限らず、駐車スペースを利用する場合は、適切な駐車マスを利用しましょう。
車中泊もマナーが大切です。ルールを守って気持ちよく過ごしましょう。
今回は、車中泊でのマナーについて解説しました。
車中泊は、気軽にキャンプや旅行へ出かけられる素晴らしい手段です。
そのため、一部のマナー違反者によって、車中泊へのネガティブなイメージがついてしまうのはもったいないですよね。
今回の記事を参考に、今までの車中泊での行動を振り返り、皆が楽しく車中泊を続けられるようにしていきたいですね。
マナーを守った行動に、ご協力をお願いします。
コメント